中国からの国内・国際送料の定義と日本国内からFBAまでの送料を下げるコツ
こんにちは、石山です。
中国OEM、国内OEMなどで、あなたのAmazon販売ビジネスを
最大化するお手伝いをさせていただいております。
この記事では、中国から日本に商品を入れるときに、
コストを60%カットする方法をシェアします。
OBC生に「発送はどうしてますか?」と聞くと、
あまりコストを意識してない人が5割程度いました。
利益率に影響する部分なので、確実に抑えておきましょう。
「国内・国際送料や船便、航空便などのまとめ」と題し、場面や状況に合った配送方法の選び方や、送料を安くするコツなどについてまとめていきます。
↓↓↓↓最新情報を取る場合はこちら↓↓↓↓↓
中国国内送料と国際送料の通常の全体像
中国から現地代行業者を介して仕入れる場合、
①の国内送料がかかります。
(交渉次第では無料になることもあるようですが、原則かかります)
この国内送料は、アリババ等から代行業者が買い付けるため、
そのお店が指定する業者を使用せざるを得ないので、こちらから指定することは出来ません。
(ただ、①と②を最安値で抑える上級者向けのアイデアを、最下部に載せておきます。)
続いて、現地代行業者からFBAなどに送ると、
②の国際送料がかかります。
自社発送で送る場合は、上の図には載せておりませんが、
あなたの指定する住所から、購入者に送るための送料が
別途かかる可能性があります。
是非、①と②を踏まえて、商品の利益率を意識してください。
「物流」は、物販のビジネスを進めていく上で、
とても大切なので、質の良い物流をできる限り低価格で使えるルートを
常に模索し、アンテナを張り巡らせるようにしましょう。
送料を抑えられるだけでも、収益には大きな差が生まれます。
というわけで、まず技をお伝えする前に、国際配送方法についてまとめておきます。
国際配送方法について
中国から日本への配送方法としては、
船便と航空便という2種類の手段があります。
メリットとデメリットをそれぞれ挙げていきます。
船便
メリット
・例えば発送量が多くなり、1回につき数百キロを超える場合、航空便に比べ、国際送料が安くなる場合がある。
・航空便では送れない電池商品、電気製品なども送ることができる
デメリット
・航空便に比べ、商品が届くまでに時間がかかる(一概には言えないが、目安としては大体3週間程度)
・時間がかかるために、キャッシュフローに影響する可能性がある
・港からFBAに入れるために、トラックを別途手配する必要がある可能性もある
・内陸地に住んでいる方は、万が一港でトラブルがあった時の対応が遅れる可能性がある
船便に向いてる商品
小さいけど重量がある商品には有利(体積重量)
だいたいどんな商品でも、量が多くなれば、船便の方が安くなりますが、
体積で送料が計算される傾向があるので
『比重』(体積あたりの重さ)が大きい商品ほど、
航空便で送るより特に有利になります。
例えば、体積が同じ(30㎤)だけど重量が違う、
商品A(300g)と商品B(1000g)を航空便もしくは船便で送るとします。
航空便で送ると、重量で送料が決まるので、
『商品A<商品B』の方が高くなります。
しかし、船便の場合は体積で送料が決まるので『商品A=商品B』となります。
月に1000個以上売れるようになった商品
地道な販売促進が功を奏して、売れるようになったとします。
量が多くなると、1つあたりの送料が案外ダメージになったりします。
月に2000個売れるのに、送料が100円高くなるだけで、
20万円の損失になります。
1人従業員を雇えるレベルになるのです。
なので、たくさん売れるようになったら、余計にこだわりたい部分です。
ちなみに、航空便では送れずに、船便で送れるものとしては、
リチウムイオン電池(充電が必要な商品)、接着剤、オイルライターなどが挙げられます。
このようなものを送りたい場合には、船便を使うようにしましょう。
航空便
メリット
・商品が到着するまでの時間が早い(特にトラブルなどが無ければ、1週間以内)
・インボイスに輸入者を自分にして記載しておけば、そのままFBAまで発送してもらう事が出来るので、労力がかからない。
デメリット
・ほとんどの場合、船便と比べると国際送料が高い
・航空便では送ることができない商品が存在する
物の量が少ないうちは航空便でOK
ビジネス立ち上げ時期は、スピードが大切だというのはいくつかの記事で書いています。そして、キャッシュフローもまた、重要です。
どちらかと言えば値段が高くなる航空便ですが、
キャッシュフローやその他の流れを考えると、
物の量が少ないうちには航空便を使うことをオススメします。
そして、先ほどお伝えしたような航空便では送ることができない商品は
船便を使うという考え方で進めていきましょう。
【上級】工場から直接FBAに!?
一部のOBC生は、工場から直接FBAに送ってもらっているセラーがいます。
工場に在庫を保管してもらい、検品業者を派遣して、品質を確保。
そして、そのまま船便を使ってFBAに入れてもらうことで、
冒頭の図の「①」の中間マージンをカットする事が出来ます。
さらに「②」も船便を使うことで、大幅にカットできます。
これは、工場に直接行く必要があるので、ある程度Amazonでの販売が卓越してきたら、こういう世界がある、という事を知っておく程度で大丈夫です。
船便でのFBA納品の流れ
商品を船便で日本に輸送する場合、
代行業者や中国人パートナーが契約している
配送業者を使って輸送する方法と
自分で業者を手配して輸送する方法があります。
代行業社に依頼してFBA納品する場合
代行業社に依頼する場合は、納品するAmazon倉庫さえ
決めてしまえば、あとは代行業社に任せてOKになりますが、
その分自分で手配するよりも高くなる可能性があります。
混載便でFBAに直送する場合にかかる費用
参考例として、業界最大手である
イーウーパスポートで混載便を依頼して
輸送した場合の費用は以下の通りです。
体積 | 運賃 |
最初の1㎥ | 1,500元 |
追加1㎥毎 | 700元 |
(参考:LCLコンテナ混載便 2020年5月20日現在)
この他に、
- Kaigen 通関手数料:10,000円
- 通関費用(件/2品目毎):11800円(非課税)
- 関税:実費
- 税関検査費用:実費(発生した場合のみ)
- 日本国内配送料金:5,000円/㎥(AmazonFBA/楽天RSLの場合)
という費用もかかります。
コンテナを貸し切って輸送する場合
コンテナを貸し切って輸送する場合は、
20フィートか40フィートのコンテナを
手配して輸送します。
それぞれの場合、中国側での費用と
日本側での費用は下の表のようになっています。
中国側費用(単位:元) | 20フィート | 40フィート |
コンテナ手配料 | 180 | 300 |
ターミナルハンドリングチャージ | 750 | 1,100 |
通関書類作成費 | 400 | 400 |
コンテナへの積載費 | 150 | 350 |
通関手数料 | 100 | 100 |
コンテナ運搬費(代行業社→港) | 1,800 | 2,800 |
中国側合計(単位:元) | 3,380 | 5,050 |
日本側費用(単位:円) | 20フィート | 40フィート |
取扱料金 | 10,800 | 10,800 |
通関手数料(日本税関) | 11,800 | 11,800 |
海上運賃(FAF,YAS,EBS,GBF等含む) | 30,000 | 60,000 |
ターミナルハンドリングチャージ | 30,000 | 45,000 |
D/O FEE(DOC FEE) | 6,000 | 6,000 |
AFR(出港前報告制度)料金 | 3,000 | 3,000 |
コンテナ運搬料(港→納品先まで30Kmの場合) | 28,000 | 40,000 |
日本側費用概算合計(単位:円) | 119,600 | 176,600 |
* FAF:燃料調整費、YAS:為替調整金
EBS:緊急燃料調達金
GBF:緊急燃料サーチャージ
D/O FEE:荷渡指図書の発行手数料
ただし、コンテナ輸送の場合、
中国→FBA(RSL)直送はできません。
そのため、一度倉庫に荷下しした上で
別途FBA(RSL)への配送が必要となります。
※ 今回記載した金額はあくまで概算値であり、
定価価格ではありません。
工場からFBA納品する場合
代行業社を通さず輸送をする場合は、
工場から中国の港までの輸送を工場側で行い、
港での作業から日本への輸送を
- 工場に依頼して輸送する
- 自分で業者を手配して輸送する
のどちらかになると思います。
1の場合は、工場によってできるところと
できないところがあるので、直接確認する必要がありますし、
場合によっては高額請求される可能性もありますので、
十分に注意して依頼するようにしてください。
ほとんどの場合が2のケースになると思いますので、
どのような費用がかかるのかについて
解説していきたいと思います。
混載便で輸送しFBA納品する場合
(引用元:みんなの仕事Lab シゴ・ラボ)
混載便で日本へ配送する場合、
<中国サイド>
(1)港まで商品を輸送
(2)港で船に商品を載せる
<日本サイド>
(3)船から商品を取り出す
(4)商品を送り先に配送する
という流れで進んでいきます。
「(1)港まで商品を輸送」は、工場が行い、
送料も商品代に含まれているケースがほとんどなので、
工場にお任せすれば大丈夫ですし、
別途送料を請求されることは少ないと思います。
代行業社に依頼せず、工場と直接取引をして
商品を輸送する場合は(2)〜(4)の手配を
自ら行わなければいけません。
混載便を扱っている業者の探し方
混載便を扱っている業者の探し方は簡単です。
上の画像のようにGoogleに
「混載便 海上輸送」
と入力して検索すると、たくさん出てきますが、
すべての業者でFBAに納品できるというわけではありませんので、
各業者に問い合わせて、直接FBAに納品できるか確認してみてください。
FBA納品できる業者を見つけることができたら、
業者の方でFBAまでの納品に必要な手配を行い、
請求書が送られてきます。
ですが、輸送する貨物量が多いと
「キャリアセントラルで納品予約をする」
という作業をしなければなりません。
というのも、海上輸送業者の方で港から指定の倉庫まで
最も安い手段で輸送するために、
1)貨物量が少ない ⇒ ヤマト運輸等の特定運送会社の小口配送
2)貨物量が多い ⇒ チャーター便
のいづれかを手配してくれます。
ヤマト運輸等の特定の運送会社の小口配送(宅配便)の場合は、
各運送会社で納品のアポをAmazonと取るため、
業者にお任せで大丈夫です。
チャーター便の場合は、
特定の運送会社の小口納品での配送ではなくなるため、
「キャリアセントラルで納品予約をする」
必要が出てくるというわけです。
キャリアセントラルへの登録/予約方法については
後ほど解説します。
混載便で輸送する時の注意点
混載便に対応している業者は多数あるのですが、
業者を選ぶ上で注意してほしいことが2点あります。
それは、
1:個別の輸入許可証明書が発行できるか
2:混載便を自社で仕立てられているか
になります。
輸入許可証明書が発行できない業者は危険!?
ほとんどの業者では輸入許可証明書が発行できるのですが、
一部のサービスで輸入許可証明書が個別には発行できない
という噂を聞いています。
輸入許可証明書が個別に発行できないと
計上する際に課税仕入れにしたくても
エビデンスがないということになります。
そのため、数年後に税務署から税務調査をされたり、
税関に税関事後調査をされた時にバレてしまい、
罰金を払うことになってしまいます。
弱い業者に依頼すると損をする
続いて、
「自社で混載便を仕立てられているか」
についてですが、混載便を請け負っている業者は
世の中にたくさんあります。
ですが、ほとんどの業者が
混載便を自社で仕立てることができていません。
下の画像は集客力のある業者に依頼した場合と
集客力のない業者に依頼した場合の貨物の流れになります。
(引用元:みんなの仕事Lab シゴ・ラボ)
集客力のある業者は、多くの輸入者からコンテナ1つに
詰め込めるだけの貨物を集める力があるので、
輸入者から貨物を集めて自社でコンテナを仕立てることができます。
一方で、集客力のない業者の場合は、
一度業者で輸入者の貨物を集め、
それを集客力のある業者に送って、
コンテナに仕立てることになります。
そのため、集客力のある業者に依頼するよりも、
1工程分多くマージンを抜かれて損することになってしまいます。
業界に属したことのある方なら、
どの業者が集客力のある業者かわかるかもしれませんが、
一輸入者では集客力のある業者を一目で判断することは
難しいと思います。
なので、混載便で貨物を輸入する場合には
必ず相見積もりを取るようにしてみてください。
複数の業者から見積もりを取れば、
見積もり金額からマージンを
抜かれていないかがわかります。
コンテナでFBA納品する場合
(引用元:みんなの仕事Lab シゴ・ラボ)
コンテナで配送する場合は
<中国サイド>
(1)コンテナに貨物を詰める
(2)港に輸送する
<日本サイド>
(3)コンテナのまま、事務所や契約した倉庫などに配送する
(3’)港でチャーター便に載せ替えてFBAに配送する
という流れになります。
現在、AmazonではコンテナのFBA直送は、
ベンダー(Amazonに商品を卸しているセラー)のみ可能で、
一般のセラーはできません。
そのため、日本に貨物がついたら、
・事務所や契約倉庫に配送し、荷下ろし後にFBAに配送する
・港でコンテナの荷物をチャーター便に載せ替えて、
キャリアセントラルに予約してFBAに納品する
という方法でFBAに納品することになります。
また、コンテナから貨物を下ろす場合は、
荷下ろし業者を手配するか、ドライバーに荷下ろしを
事前に依頼する必要があります。
※ 楽天RSLではコンテナ荷受が可能です。
ただし、荷下ろし料金は別途かかります。
事務所等にコンテナ輸送するべきか、チャーター便でFBA直送するべきか
事務所等にコンテナ輸送するか、チャーター便でFBA直送するか、
迷うかと思いますので、それぞれのメリットとデメリットは
このようになっています。
一旦、事務所等にコンテナ配送する方法だと、
FBAの在庫数を確認しながら納品すればいいので、
過剰に納品する必要がなくなるため、
FBA保管料を抑えることができるメリットがあります。
一方で、在庫が少なくなるたびに納品プランを作成し、
FBA納品をしなければいけないので手間が増えてしまいます。
また、チャーター便に載せ替えてFBA直送する方法は、
キャリアセントラルで予約する作業はありますが、
1回ですべての貨物を納品できるので作業が簡単になります。
ですが、コンテナで輸送するほどの数量を
1度にFBAへ納品するわけですから、
FBA保管料が高騰してしまうというリスクがあります。
ただし、商品の種類が多ければ、
チャーター便に載せ替えてFBA納品しても
さほどFBA保管料がかからないケースもありますので、
ご自身の状況に合わせて納品方法を検討していきましょう。
キャリアセントラルの登録/予約方法
キャリアセントラルのアカウント登録方法
キャリアセントラルの登録はこちらから行います。
アカウント登録画面は下の画像のように表示されます。
※ キャリアセントラルはインターネットエクスプローラーでは
正しく表示されないことがあるので、Google ChromeかFire Foxで
開くようにしてください。
以下、私たち「荷主」の登録方法を記載します。
アカウントの種類:「ベンダー」を選択
ベンダーコード:「FBAJP」と入力
会社名:自社名を入力
※ 複数のアカウントを作成する場合は
「アマゾン 1」「アマゾン 2」など区別する名前を入力
連絡先:担当者名を入力
連絡先Eメール:連絡先Eメールを入力
問合せ先電話番号:連絡先の電話番号を入力(ハイフンなし、半角)
Eメール通知のための指定言語:連絡時に希望する言語を選択
発注書(PO)番号:納品する商品のPO番号を入力
上記のPOの納品先FC:入力したPOの納品先FC/VFを入力(半角英数字)
例)NRT1
キャプチャ認証:画像に書かれた文字を入力
以上、10項目の入力が終わったら
右下の「送信」をクリックして登録完了です。
登録が完了すると、このようなメールが届きます。
キャリアセントラルへの予約方法
まずは、下の画像の右上にある「ログイン」から
キャリアセントラルにログインします。
ログインすると、下の画像の
「アポイント作成画面」が表示されます。
こちらでは下記の通り入力してください。
項目 | 内容 |
納品先FC | 納品先のFC/VFを選択 ※ 対象FC/VFはキャリアセントラルリクエスト画面FC営業時間箇所のリストを必ず確認してください。 そのリストにないFC/VFは、ツール上選択できても予約は送信されません。 |
運送業者SCAC | 「FBAJP」と入力 |
配送タイプ | トラックのサイズを選択 |
積み荷タイプ |
・『バラ積み』…ダンボールを直接トラックに積み込む場合(ロールボックス使用もこちらを選択) |
トラックタイプ | ・『普通トラック』…普通貨物自動車のトラックの場合に選択
・『コンテナ車』…鉄道コンテナ、海上コンテナでの納品の場合に選択。 ・『横降ろし専用ウィング車』…後方から荷下ろしできないウィング車の場合に選択。フォークリフトが必要になるため、納品先のFC/EF/VFに要相談。 |
HAZMAT商品の積載はありますか | HAZMAT商材の積載がある場合は「はい」を選択。 不明、もしくは、ない場合は「いいえ」を選択。 |
貨物はフォークリフトが必要ですか | 『いいえ』を選択。 ※ 基本フォークリフトでの荷下ろしはできません。 どうしても必要な場合は、事前に納品先FCに相談。 |
トレーラ番号 | 入力不要 |
納品希望日時 | ご希望の納品開始日時を選択 |
コメント | 倉庫への伝達事項がある場合は記入 |
ARN番号 | 入力不要 |
PRO ※小口配送の場合 | 伝票番号(運送業車の送り状番号)を入力 ※ 複数のPROを入力する場合は業を追加して入力 |
BOL ※ベンダー様で自社便・ チャーター便・共同配送の 場合
※セラー様の場合 (セラー様で小口配送の場 合は、PRO と BOL の両方 を入力) |
出荷単位番号を入力 出荷単位番号とは ベンダーの場合、お取引会社/運送会社が採番する一意の車番のこと。 |
会社名 | チャーター便…会社名を入力 宅配便…運送会社名を入力 ※ 新商品が含まれる場合…頭に「NYP」と入力 (例)NYP アマゾン商事 |
パレット個数 ※積み荷タイプで 『パレット積み』を 選択した場合のみ | トラックに積載するパレット台数を入力 |
カートン個数 | 箱数(オリコン数)を入力 |
ユニット数 | 商品個数を入力 |
発注書 (PO番号) |
貨物に含まれるPO番号を入力 |
実際にアポイントを取る場合は
こちらの資料を参考に予約をしてください。
以上を入力し、アポイントが送信されると
以下のメッセージが表示されます。
※ この段階では、予約は確定してません。
アポイントメント確定メールが届くまで待ちましょう。
日本国内→AmazonのFBAに発送する場合は?
次に、FBAに発送する場合についてお伝えします。
この項が必要になるのは、
中国からFBAに直送しない人が対象です。
おさらいすると、中国から日本FBAに入れる手段ですが、
A:中国から直接日本のAmazonのFBAに発送する
B:中国からあなたの自宅や事務所に送ってもらい、そこからAmazonのFBAに発送する
の2パターンがあります。
労力や手間、経費面を考えると、出来る限り検品や品質を中国側で担保してもらい、そのまま「A」の選択肢で送る方が断然お得です。
ただ、中国側で品質が担保できない場合や万が一に備えて、
Bの選択肢も考えておくべきです。
私は、何か不具合があることを考えて、一度事務所に在庫を入れて、
「B」のパターンで送っています。
②の段階で、FBAに入れず国内事務所に一度入れるパターンです。
詳しくは下記の記事をご覧ください。
簡単にどのようなサービスかお伝えすると、
Amazonが商品の発送や顧客対応を代行してくれるサービスです。
国内でオススメの配送業者は?
あなたの自宅や事務所からFBAに商品を送る場合、「日本郵便」「佐川急便」「ヤマト運輸」「西濃運輸」など、いくつかの配送業者から相見積もりを取り、あなたの地域で一番安い配送業者を使うというのがセオリーです。
ですが、私は日本全国にいるOBC生をはじめ、
配送業者についても色々と話を伺い、調査をしてきました。
その結果、2019年2月時点で料金面、配送面を含めて最もパフォーマンスが優れているのは、「ゆうパック」です。
2019年現在は、自社発送ではなく、基本FBAに入れた方がいいので、
国内の事務所からFBAの送料を下げるために「ゆうパック」を使っています。
しかし、これはあくまでも「現時点」です。
今後他の配送業者の企業努力により、
状況が変わっていくことは大いに考えられますし、
あなたがお住まいの地域や、担当者によっても
変わってくる可能性があります。
ですので必ず複数の配送業者とコンタクトを取り、
適宜交渉しながら配送業者間で価格競争をしてもらう、
というくらいのスタンスが良いと思います。
そのためには、ある程度配送の量があった方が
交渉を進めやすいことは言うまでもありません。
FBAを使わず、日本→お客さんの場合は?
次に、FBAを使わずにあなた自身でお客様に発送(自社発送)する事も可能です。
2019年2月現在、FBAを使わず自社発送すべき商品は、ほぼ無くて、
一部の家具などの大型商品などを取り扱う場合だけになる傾向があります。
ただ、一番最初の発注や検品がレビューに大きく影響を及ぼす精密な商品の場合は、日本に一度在庫を入れた方がいいです。
私の経験からすると、小型の商品なら、
日本郵便が提供する以下3つのサービスが、
料金面・配送面で優れていることが多いです。
①ゆうメール:2cm以下。追跡なし。送料は80円前後
②ゆうパケット:3cm以下。追跡あり。送料は200円前後
※1cm、2cm以下であればもっと安くなる
③定形外:厚さではなく重さで料金が変わる。
④ゆうパック:それ以上の商品、60、80、100サイズなど、サイズによってランク分けされている
基本的にFBAを使い、精密機器などは自社発送
あなた自身の商品によって、どの物流が良いのかは、変わってきます。
なので、上記の物流の全体像を理解していただいた上で、
住んでいる地域によって物流を使い分けてください。
OBCに入られた方には、マンツーマンで商品についての販売戦略を
一緒に考えさせていただきます。
「自社発送」をする場合には発送する手間がかかりますし、
商品を保管するための場所も必要になりますので、
副業などでビジネスをしている方は、外注化をしないと難しいと思います。
逆に「自社発送」を上手く利用するビジネスは、
「参入障壁」があるビジネスと言うことができますので、
つまりは儲かりやすいビジネスであるとも言えます。
信頼によって「送料」は下がる
送料は、案外ブラックボックスになっている事があります。
中国の工場や代行側と「Win-Winな関係」を築けていなければ、
思わぬところで、マージンを抜かれてしまう事もあります。
逆に、何回も取引を重ねていたり、大きめの取引をなんども成功したりしている場合は、信頼関係が作れているので、送料はどんどん落とす事ができます。
とはいえ、信頼関係が出来てない時でも、
相手に安心感を与える工夫は出来ます。
それは、国内外問わず、
「将来的な取引量や発注量で大きな数字を言う」ということ。
例えば国内でも、
日本郵便に金額の交渉をする場合であれば、
「ゆうパックで、月に1000件送る予定です」ですとか、
「ゆうメールで、月に5000件送る予定です」などです。
「そんな数の発送をするなんて不可能だ!」と考えるのも
仕方ないかもしれません。
ですがそれで
「これからビジネスを始める初心者なのですが、
契約することはできますでしょうか?」など、
自信の無さを感じるような伝え方をしたら、どうなると思いますか?
シビアな話ではありますが相手は足元を見てきますので、
あなたが望むような金額を提示されることはまず無いと思います。
物販ビジネス初心者でも交渉で使える「設定」
それでも「最初から売上がどこまで立つか不安」「大きな数字を言うことに抵抗がある」という場合には、オススメの交渉術があります。
それは「他の配送業者のヘビーユーザーという設定にする」ということ。
例えば、こういう具合です。
佐川急便、ヤマト運輸などで月に数千件を送っていて、
「提示価格によっては日本郵便への切り替えを検討している」という
「設定」で交渉をするんです。
佐川急便(もしくはヤマト運輸)にお願いしていた配送をいきなり0にはできませんので、御社にお願いする件数は徐々に増やしていくことになると思います。最初は数十件からになると思いますが、3ヶ月くらい後には、今佐川急便(もしくはヤマト運輸)にお願いしているくらいの物量にはなります。
という言い訳ができます。
こうすれば「初心者で~」という交渉をするのとは
全く違う土俵に立つことができますし、
いきなりたくさんの量を送れなくても問題はありません。
ですがもちろん、
伝えた数にできる限り近づける努力は必要ですけどね。
ただ仮にその数に届かなかったにしても、
月に数百件以上配送するところまでいけば
十分に優良顧客の部類に入りますので、無下に扱われることはないでしょう。
意外に、ビジネスはハッタリからスタートする事もありますので、
どんどん大きめの目標を話した上で、相手に安心感を与えていきましょう。
配送スタッフとの関係構築に力を入れる
そして最後に意外と意識している人が少ないんですが、意識するべきことをお伝えします。
それは、「あなたが契約した配送業者の配送スタッフとは、良好な関係を築く」こと。これは、強くオススメします。
どうも配送スタッフを
「ただの荷物を引き取る人」ということで下に見て、
全く気にもかけていないという人が多いようですが、
配送スタッフも1人の人間だということを忘れないでください。
良好な関係を築く方法として、例えば集荷依頼をした際、
夏であれば冷たい飲み物を用意しておくとか、
世間話の中であなたのOEM商品に興味を持っていたら
プレゼントするなどすれば、
ある程度の融通を利かせてくれる場合はあるようです。
毎日顔を合わせるのであれば、
お互いに気持ちよく仕事できる方が良いですし、
そのことを意識できれば自然と良好な関係に繋がっていくはずです。
通関のリードタイムを1~2日早める裏ワザ
ついでに、物流の話になりましたので、
航空便でも通常は届くまでに1週間程度かかりますが、
その時間を短縮できる裏ワザがありますので特別にご紹介します。
この方法を使っている中国輸入の実践者は少ないと思いますので、あなたが実践すればライバルと大きな差をつけられます。
中国から商品が届くまでに時間がかかってしまうワケは?
中国と日本はそんなに離れているわけではなく、
インフラも整っていますので、荷物なんかは正直1日あれば届きます。
にも関わらず、どうしてそれだけの時間がかかるのかというと、
『通関』で時間がかかっているんですよね。
通関でかかる費用や税率などについては、
こちらの記事に詳しくまとめています。
中国だけに限らず輸入の際には必須で、時間がかかる通関。
ただ、それを短縮する方法はあります。
どうして通関で時間がかかってしまうのかというと
「輸入した人を特定するのに時間がかかっている」からなんですよね。
商品が届いた後に通関では、1~2日かけて
「この商品を輸入したのは誰なのか?」を特定します。
ですので、その特定のスピードを早めることができれば、
必然的に届くまでの時間も早まるというわけです。
輸入・輸出の情報システムに登録する
その方法というのは、NACCS(ナックス)という、輸入・輸出の情報システムへの登録です。
こちらに登録して「日本輸出入者標準コード」というコードを取得することで特定のための時間が不要になり、すぐに通関作業に入ることができるんです。
ですがこちらは個人では登録ができませんので、個人の場合には他の会社に代行して登録してもらう必要があります。
一般社団法人 日本貿易関係手続簡易化協会 JASTPRO(ジャストプロ)
日本輸出入者標準コードの登録手順
「日本輸出入者標準コード」の登録にあたってはトップ画面の「各種申込書」をクリックし、
個人であれば「個人事業者」の「新規登録申込書」の「申込書」をクリックすると、
下記のようなPDFがダウンロードできます。
登録のためには申込書の記入と住民票の添付、そして手数料(6,600円)が必要です。
手数料について、ネットバンキングで振り込みをする時には画面キャプチャを印刷したものも添付して郵送する必要があります。
特に不備などがなければ、1週間程度でコードは発行されます。
万一わからないことがあれば、電話での問い合わせ窓口もありますので、ご活用ください。
中国から発送してもらう場合の注意点
中国から発送してもらう時にインボイスをつけてもらうと思いますが、3点記入が必要になります。
・NACCSに登録した名前
・NACCSに登録した住所
・輸入元の住所(中国パートナー、または代行業者の住所)
これらの作業を行っていただければ、通関のリードタイムを1~2日短縮できます。
少し手間がかかりますし、手数料も必要ですが、日本輸出入者標準コードはぜひとも取得しておくことをオススメします。
まとめ(30秒で読みたい方はこちら)
・中国輸入ビジネスにおいては、国内送料と国際送料がかかる
・中国→日本は、基本航空便を使うべき
・FBAと自社発送は、状況によって使い分けるのがベスト
・工場からFBAに直送しているパワーセラーもいる
・送料は交渉が重要
・強気な交渉を意識する
・配送スタッフとの関係構築も大切に
・日本輸出入者標準コードで通関を1~2日短縮可
OEMに本気で取り組みたい方は、メルマガでより詳しい内容、そして最新情報を配信していますので、是非ともご登録ください。