AmazonのFBA出品の保管手数料と注意点
こんにちは、中国輸入ビジネス(OEM)の専門家、石山です。
AmazonでFBAを利用する場合に、「在庫保管手数料」というものがかかるということを知っていましたか?
FBAは現在大口出品、小口出品に関わらず利用できるということで、仮に大口出品で毎月4,900円支払っていたとしても、それとは別に在庫保管手数料、そして配送代行手数料というのもかかってきます。
今回はその「在庫保管手数料」と「配送代行手数料」の料金や、計算の仕方について書いていきます。
Amazonの在庫保管手数料について
在庫保管手数料の考え方
FBAを使い、Amazonで商品を保管する場合には、その大きさに応じて在庫保管手数料を毎月支払う必要があります。
ですので、商品数が多くなってきたり、大型の商品をFBAに入れるようなことになると、その分在庫保管手数料もかさんでいくというわけですね。
決済の手数料や、その他の送料については考えている方は多いんですが、在庫保管手数料については「存在すら知らなかった」という方も結構多くいらっしゃるようです。
最初の内は良いかもしれませんが、商品が多くなってくれば、知らずに利益率が下がっていくなんてことも考えられますので、商品の仕入れや選定の時には、在庫保管手数料のこともイメージしながら行うようにした方が良いと思います。
在庫保管手数料は、下記の式で計算されます。
¥8.126 × {[商品サイズ(cm3)] ⁄ (10cm×10cm×10cm)}×[保管日数 ⁄ 当月の日数]
最初の数字は、ちょっと見にくいですが、小数点です。
なので、例えば縦、横、高さともに10cmの商品を1ヶ月(30日)Amazonで保管した場合には、
8.126円 × {(10cm×10cm×10cm) / (10cm×10cm×10cm)}×[30 / 30]
=8円(0.126切り捨て)
となるわけです。
なので大きい商品であればそれに伴う利益を上げられるとか、たくさん仕入れるのであれば回転が早い商品を選ぶなどの工夫が必要になってきます。
在庫保管手数料シミュレータ
でも、いちいちこの計算式を引っ張ってきて計算するのは面倒くさいですよね。
そこでAmazonは、在庫保管手数料シミュレータというツールを、ヘルプページ内に用意しています。
このように、「長さ」、「幅」、「奥行き」をそれぞれ入力して「在庫保管手数料を計算」をクリックすると、
在庫保管手数料の計算結果が出てきます。
100cm×100cm×100cmの荷物で8,126円かかりますので、気を付けないと痛い目に合いそうですね。
請求された在庫保管手数料はセラーセントラルで確認できる
在庫保管手数料については月末締めで、翌月の7日にマイナス計上され、実際にかかった在庫保管手数料については、Amazonのセラーセントラル内で確認することができます。
セラーセントラルにログインして「レポート」をクリックした後、「ペイメント」をクリックし、
次に「トランザクション」をクリックするとこのような画面になります。
例えば直近30日の在庫保管手数料を計算したい場合には、「絞り込む」で「サービス料金」を選択し、
「対象期間」で「過去~日間」をクリックした後に「30日」を選択し、
「更新」をクリック。
するとこのように表示されます。
画像の例の場合は21円かかっていますね。
FBAを使っている場合には、毎月7日に必ずチェックすることをオススメします。
「長期在庫保管手数料」というものも存在する
在庫保管手数料すらあまり知られていないんですが、更に知られていないものとして、「長期在庫保管手数料」というものも実は存在します。
「長期在庫保管手数料」については、Amazonのサイトでは、このように書かれています。
長期在庫保管手数料
毎年2月15日と8月15日にFBA在庫一掃チェックをおこない、Amazonフルフィルメントセンター(以下、FC)に365日以上保管されている在庫を事前に調査し、10cmx10cmx10cmあたり174.857円の長期在庫保管手数料を半年に一度算出し、半年分を課金します。Amazonでは商品の品揃え維持のため、各ASINに対して今回新たに課金対象となる在庫しかない場合、うち1点は課金対象外となります。
長期在庫保管手数料の見積もりは、先入れ・先出しの原則で出荷が行われたとみなして算出していますが、実際の注文には効率よく商品を出荷するため、先入れ・先出しの原則は使用されておりません。※http://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=200705990より引用
ちなみに、これも小数点ですので、まあ、10cmx10cmx10cmで約175円というわけですね。
その他の料金例はこちらです。
毎年2月15日と8月15日は要注意ということですね。ですがこれは、余程の不良在庫を抱えない限りは問題ないのではないのかと。
というかそれだけ売れ残るとキャッシュフローも相当悪くなりますので、最悪赤字になっても早い段階で売り切った方が良いと思います。
キャッシュフローは、一定期間に入ってくるお金(キャッシュ・イン・フロー=収入)から、一定期間に出て行くお金(キャッシュ・アウト・フロー=支出)を差し引いて、手元に残る資金の流れ、ですね。
物販ビジネスをしていく上で、キャッシュフローへの意識は非常に重要です。
配送代行手数料について
配送代行手数料とは?
これは、
・商品が顧客に注文された後に必要となる、出荷の準備に伴うピッキングや梱包などのための「出荷作業手数料」
・顧客に商品を発送するための「発送重量手数料」
という2つの要素で構成されています。
配送代行手数料については、
①商品の金額
②商品の種類
③商品のサイズ・重量
を基準として、
・大型商品
・高額商品
・メディア小型商品
・メディア標準商品
・メディア以外小型商品
・メディア以外標準商品
という6パターンに分類されます。
商品の種別・料金早見フローチャート
詳しくは、Amazonのサイト内に、下記の図のような、「商品の種別・料金早見フローチャート」というものがあります。
* 商品の3辺サイズを(1)最長の辺、(2)次に長い辺、(3)最短の辺の順に並べたとき、3辺すべてが基準を満たす必要があります。例: 21x21x21は(3)の辺が標準サイズの最短の20cmを超えるため、大型扱いになります。
* 3辺合計が200cmを超えるもの(170cm以上の場合は1辺が90cmを超えるもの)、あるいは重量が40kgを超える商品はFBAをご利用いただくことができません。
* Amazonは独自に商品または商品サンプルの重量を測定することがあり、出品者様より提供された情報と測定結果が異なる場合、Amazonが測定した重量が適用されます。※https://services.amazon.co.jp/services/fulfillment-by-amazon/fee.htmlより引用
配送代行手数料 料金単価
そして配送代行手数料の料金単価についても、同様にAmazonのサイト内に記載があります。
(*1) 上記の金額は消費税を含みます。
(*2) 料金表内に記載されいている重量は出荷商品の重量と梱包資材の重量の合計となります。梱包資材の重量は小型サイズの場合は50g、標準の場合は150gとなります。小型サイズにおいて、出荷重量が250gを超える場合、標準サイズの料金が適用されます。標準サイズにおいて、2kgを超える端数は繰上げとなります(例: 出荷に含まれる商品の重量と梱包資材の重量(150g)の合計が2.1kgの場合は、3kgとして計算)。梱包資材の重量は、小型・標準に該当する商品を発送する際に使用される多様な梱包資材から、使用頻度なども加味して定めております。
(*3) 「メディア標準商品」および「メディア以外標準商品」は梱包資材を含む重量が2kgを上回る場合、1kgごとに発送重量手数料が追加されます。また2kgを超える端数は繰り上げとなります。
(*4) 一回の発送に複数の商品種類(メディア、メディア以外、大型)が混在する場合、もっとも高い発送重量手数料が適用されます。
(*5) 一件の出荷指示が複数の出荷に分割されることがあります。その場合は、それぞれの出荷に対し発送重量手数料がかかります。※https://services.amazon.co.jp/services/fulfillment-by-amazon/fee.htmlより引用
FBA在庫の返送・所有権の放棄 手数料
そして仮にFBAの在庫を返送して欲しい場合や、所有権を放棄する場合には、下記の通り手数料がかかります。
※https://services.amazon.co.jp/services/fulfillment-by-amazon/fee.htmlより引用
FBAを使う場合にはほとんどの作業をAmazonに任せることになりますので、費用がかかるタイミングや、かかることそのものを見落としがちになりますが、ちりも積もれば山となる場合もあります。
小さなことではありますが、意識はしておいた方が良いと思います。
まとめ(30秒で読みたい方はこちら)
・FBAを利用する場合、在庫保管手数料と配送代行手数料がかかる
・在庫保管手数料は、在庫保管手数料シミュレータで計算できる
・在庫保管手数料は月末締め、翌月7日にマイナス計上
・長期在庫保管手数料というものも存在する
・配送代行手数料は「出荷作業手数料」と「発送重量手数料」からなる
・配送代行手数料は6パターンに分類される
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