年商10億円の壁を突破するシンプルな自社EC通販スタイル
こんにちは、石山です。
この記事では、年商10億円を達成するための
「自社EC通販」についてお伝えします。
ここでいう「通販」とは、単品でリピートさせる通販でも言えますし、
楽天でもYahoo!でも客単価を伸ばす時に使える話にもなるかと思います。
ただ、自分で会社をブランディングして、自分で集客エンジンを作っていく通販ビジネスは、Eマガで提唱していく最終形態とも言えます。
そして、通販が物販ビジネスで一番奥が深いとも言えます。
だからこそ、Eマガを通して連載形式で一緒に学んでいけたらと思います。
年商10億円通販を達成するために必要な概念とは?
通販で売る商材とECモールでの商材は、原則「別物」
例えば、通販に取り組もうとした時に、私に相談がくる問題としては
「ECモールで販売してる商品を自社で売りたいんですけど・・」
「自社ECで売るためには、自分で広告とか売って、ネットショップを作れば良いんですかね?」
といった相談です。
要は、
「集客の壁をクリアすれば、自社ECで通販ビジネス出来るのでは」
と思っている人が多いです。
・・・でも、期待をへし折って申し訳ありませんが、
通販で売る商材と自社ECで売る商材は、別物です。
その理由はこの記事を読み進めていくとよく分かると思いますが、
通販で売れる商材をプロデュースするにあたって、
下記の4つのポイントを満たせるかどうかが大事だからです。
- 実店舗で買うのが「恥ずかしい」(コンプレックス系)
- 実店舗で買うのが「面倒」だ
- ニッチな市場かどうか
- 売れるまで商品に魂を注がず、モデリング(真似て上回る)を徹底的に行えるかどうか
- ターゲットの大きめの悩みにフォーカスできるか
この4つが通販ビジネスで販売するにあたって、
重要視しなければならない方法です。
理由は、「どこぞの会社か分からないけど、この商品を買おう」
「もっとこの会社の他の商品を買いたいな」と思われるような行動は、
よほど「この会社は私の悩みのことを考えてくれてるな」と
思ってもらえるかどうかだからです。
そうでもない限り、ネットで見ず知らずの会社から買いませんし、
ましてや自社の他の商品なんて買いませんからね。
ただし、すでにECモールで上記の4項目の商材を売っていれば、
自社ECでも十分戦えるかもしれません。
半径5m以内の身内にも意見を求める
市場を決める際に、なるべく身内に必要を感じた商品だとなお良いです。
なぜなら、商品を開発する理由にもなりますし、
ときに意見をもらえるからです。
これは通販コンサル経験からも確実に言えることです。
どの商品も「これは売れるだろう!」とメーカー側が勝手に思っていても、
売れないものは全く売れない。
なので、商品についても、まず半径5メートル以内の身内に意見を聞きます。
そして実際1枚のチラシを作成して、100個、200個と
問い合わせの反応や購入に至るかどうかをチェックします。
このように「商品本位(マーケットイン)」の考え方をしている通販セラーが、
長期的に生き残っています。
マーケットインとはつまり、お客さんが聞きたくなる話です。
マーケットインを徹底的に守った商品は売れない理由がなくなります。
顧客がわざわざあなたのECサイトで欲しがる商品の5条件
とはいえ、
そもそもどんな商品にニーズがあるか分からない人も多いと思います。
そこで、欲しがられる商品の原理原則を参考までに掲載しておきます。
ステージ①購買頻度の高い「ヘッド商品(フロントエンド)」
集客用のヘッド商品をまず考えます。
出来るだけその市場の中で、広くニーズがある商材をヘッド商品と呼びます。
コンサルティング会社の船井総研によると、
年間の数量が出やすい商品というのは、
実は業種によって全て決まっているそうです。
「ヘッド商品」は、あくまで点数・客数を取りに行くための商品であり、
これらでお客様を集めて、満足をしてもらいます。
そして、別のバックエンド商品で利益を取りに行く戦略のための商品です。
例えば、アパレルなら「カットソー」、雑貨なら「ピアス」で、
靴なら「サンダル」となっています。
万人ウケすればするほど、市場規模が大きくなり、
広くお客さんを獲得できることになります。
つまり、
「ヘッド商品によって、目指す売上規模がある程度決まる」
ということになります。
ステージ②ニーズがあるのに市場にない「あったらいいな商品」(サポート商品)
ヘッド商品をある程度決めたら
「ヘッド商品を決めたあとに、あったらいいな商品」をサポート商品として
ラインナップに入れます。
イメージしてもらえれば早いと思いますが、
こっち系の商品については、小林製薬が非常にうまいです。
「トイレそのあとに」(トイレの後の臭い取り)
「ケシミン」(シミを消す)
とか、すぐピンと来ますよね(笑)
すごく分かりやすく「日常生活」にあったらいいな、の
「新市場創造」をしていますね。
小林製薬のビジネスモデルが「新市場創造」ですので、
その一貫性を貫いてます。
分かりやすいコンセプト・分かりやすいネーミング・分かりやすいパッケージ
分かりやすい広告・分かりやすい展示
全てが「分かりやすい」の追求になってますね。
ステージ③ストーリー型商品
このステージでは、企画力が試されます。
「自社商品を使用する=新しい体験してもらう」
という、購買そのものを体験と捉えて、
同梱物、商品パッケージ、商品そのものに、
その背景となるストーリーを仕掛けて感覚に訴えます。
つまり「記憶に残る商品」です。
理論的に説明するだけでなく、感覚に訴える。
少し販売が慣れてきたら、気持ちに訴えかけるインパクトを与える商品を
企画していくと、広告費用がどんどん浮いて口コミもされていき、
ブランディングされていきます。
利益構造戦略を作っておく
ここまでの段階で「商品の大体のイメージ」と目指すべきステージを
掴めたのではないでしょうか。
続いて、通販ビジネスを軌道に乗せるために重要なのが
「利益構造」です。
商品ラインナップはなんとなく考えた。
でも費用が合わなければ「売れば売るほど赤字」という、
負のスパイラルに陥ってしまうのは、想像の通りです。
利益構造とは、
「お客さんが初回で自社ECを好きになってもらい、
次の商品(バックエンド)や合わせ買い商品(クロスセル)をどのタイミングでオファーして買ってもらえるかどうか」
を設計することです。
初回の広告費を回収するモデルを作る
昨今、「初回無料で定期●回縛りでリピート商品を売れば、
2ヶ月目で回収して、さらにすぐに年商10億突破できますよ」
といった、方法論が蔓延して脚光を浴びているようですが、
「プロモーション方法論」を追求するのは、本質的ではありません。
ありませんし、新規客をとにかく追いかける「媒体探し」をしたり、
「良い広告代理店探し」をしているのも、本質ではありません。
私たちがまず力を入れなければならないのは、
新規客が入った後の仕組みづくりです。
お客さんは自社の商品にいくらお金を使ってくれるか(LTV)
私たちは、まず既存客が1回購入した後に、
どれくらい自社の商品を買ってくれるかを考える。
上記の図のように、手段としては、
「リピート」「合わせ買い」があります。
そして、
・初期にかけた広告費をどれくらいで回収できるのか。
・損益分岐点はいくらになるか
・利益が出るのはどれくらいか、いくらになるか
といった超基本的な話ですが、
これを考えながら数字を追いかけ続けられるかどうかで、
リスクを限りなく減らした通販ができるかが変わります。
センターピンはお客さんの立ち位置
「石山さん、LTVをあげるにしたって、商品をどうやって合わせれば良いか分かりません」
「開発費をたくさん使ったのに、失敗するのが怖いです」
と思うかもしれません。
だからこそ、オフラインで見込み客を捕まえてテストをしてください。
そこで大事なのは、購入に至るお客さんの立ち位置です。
立ち位置とは「そのタイミングで何を考えてるのか?」です。
例えば、新規の見込み客の考えてることは・・・
例えば、新規の見込み客の立ち位置は、
「見込み客は、今使ってる商品に満足してない状態」というポイント。
その見込み客に、私たちの新しい広告が目に入って
試してみたくなる。
モノでなくサービスを好きになってもらう
次に、自社の商品を買ってもらったときに、
お客さんが「また使っても良いな」「また買っても良いな」と思えるとき。
それは、1つの「モノ」の販売者から、会社全体とサービスの販売者として、
好きになってもらえる事が大切です。
多くの人は「モノを気に入ってもらえるか」で考えてますが、
モノが良いのは当たり前。
モノが溢れてる現代に、モノの良さだけで心を奪うのは不可能に近いです。
3ヶ月LTV、6ヶ月LTVを見込む事で、一気に事業は安定する
つまりは、通販事業を安定させるのは、
1にも2にも「LTV」になります。
ヘッド商品とそのリピート率。
さらにその先に買ってもらうクロス商品で、
どれだけ良い循環に持ち込めるかが勝負です。
そして、そのためには「顧客の立ち位置を常に理解する」ですね!
まとめ
年商10億円の通販を考える上で大事なのは、
「LTV」です。
この利益構造作りは、商品だけでなくサービス業でも使える理論です。
今後、もう少し込み入った話にも入っていこうと思いますので、
ご期待ください。
LTVを考えながら利益構造を作り、
それに合わせて効率よく広告を使いながら、
好循環の収益を作っていきましょう。
ちなみにECモールでは、まず「市場で売れる商品」からスタートしますが、
通販では、目指す売上規模に応じて、関連性のある商品ラインナップを
作っていく事が非常に大切です。
「とりあえず新規顧客を集めて、売ってみよう」と考える前に、
利益構造をできる限り計画を立ててから、商品開発も商品販促計画も
走らせていきましょう。
というわけで、
今後も通販にまつわる記事をどんどんアップしていきますので、
引き続きよろしくお願いいたします。