【2020年4月改定】新FBA料金プランに関する見解
こんにちは、石山です。
2020年4月1日からFBA料金プランが改定されるとAmazonから連絡があったと思います。
単純な値上がりだけではなく、価格の上限が低くなるプランもあるので、
販売している商品によっては大ダメージを受ける可能性があります。
ですので、しっかりと変更点を理解するとともに、
料金プラン改定に対する石山の見解もシェアしていきます。
新FBA料金プランについて
全体的に値上げされている今回の手数料改定ですが、
一部値下げになっている部分もあったり、
特別な措置が用意されていたりと少し複雑だったりしますので、
しっかりと理解していってもらえたらと思います。
FBA小型軽量プログラムの改定
(Amazonから引用)
今回、一番大きな改定があった「FBA小型軽量プログラム」。
これまでは、「Letter A」と「Letter B」と2種類のサイズがあり、
販売する価格によってそれぞれ配送手数料が異なりました。
ですが、今回の改定でサイズが統合され、
「35.0cm × 30.0cm× 3.3cm以下」のみとなります。
また、配送代行手数料も全て統一されて198円(税込)になります。
さらに、FBA小型軽量プログラムで設定できる販売価格が
1000円以下と上限が低くなっています。
そのため、1001〜1400円で販売していた方にとっては、4月以降は1000円以下で販売しなければならず、
利益率が低くなってしまうため、かなりのダメージを受けてしまうのではないかと思います。
ただし、すでに1001〜1400円で販売されている商品に対しては、
4月1日〜5月22日までは1001〜1400円の価格帯で販売することが可能です。
しかも4月1日〜5月22日までの配送代行手数料は198円の新料金が適応されます。
5月23日以降は、1000円を超えて販売していた場合、FBA配送代行手数料が適応されます。
FBA配送代行手数料の改定(小型、標準)
(Amazonから引用)
FBA小型と標準に関しては、FBA小型軽量プログラムのようなサイズ変更はなく、
全てのサイズで配送手数料が17〜49円値上げされています。
注意点としては、 4月1日以前に注文された商品でも、発送が4月1日以降になると、
配送代行手数料は改定後の料金になるのでご注意ください。
FBA配送代行手数料の改定(大型)
現料金(2020年3月31日まで)
新料金(2020年4月1日から)
(Amazonから引用)
FBA大型でも、サイズ変更はなく配送代行手数料が14〜158円値上げされてますが、
今回の改定で特大型というサイズが新設されました。
特大型が新設されたことで、商品寸法の3辺の和が260cm未満までの商品で、
商品重量が50kg未満の商品が扱えるようになります。
FBA在庫の返送/所有権の放棄手数料の改定
(Amazonより引用)
返送/所有権の放棄手数料では、所有権の放棄手数料が撤廃され返送手数料と統一されています。
また、返送手数料もこれまではFBA小型と標準では一律52円、大型で105円だったのですが、
重量ごとに返送手数料が変わるようになっています。
FBA小型や標準の0〜200gと201〜500g、大型の0〜500gの商品の返送手数料は
それぞれ30円、45円、80円と値下がりしていますが、
それ以外は全て10円以上の値上げになっています。
FBA長期保管在庫手数料の改定
(Amazonより引用)
これまでの長期在庫保管手数料は、10×10×10cm辺り17.773円もしくは
1商品辺り10円のいずれか大きい方だったのですが、
「1商品辺り10円」という長期在庫保管手数料が撤廃されて、
「10×10×10cm辺り17.773円」のみとなりました。
56㎤未満の商品だと値下げの対象になるのですが、
大抵がそれよりも大きな商品になると思いますので、
ほぼこれまで通りと考えていいと思います。
FBA新商品特典プログラムについて
このプログラムは申請が必要になるのですが、
登録されると初めてAmazonに登録された商品について、
- 在庫保管手数料
- 在庫の返送/所有権の放棄手数料
- FBA購入者返品手数料(一部のカテゴリー)
が無料になります。
といっても全ての商品が対象ではありません。
対象となる商品は、
- FBA小型もしくは標準サイズの商品
- Amazonに初めて登録された最大500の親ASIN(1ASIN50個まで)
- メディアカテゴリー及び中古品のASIN以外
となり、対象の最大500の親ASINで1ASINにつき50個まで各手数料が、
- 在庫保管手数料:FBAに最初の商品が受領されてから90日間は無料。
- 返送/所有権の放棄手数料:最初の在庫受領日から180日間は無料。
- FBA購入者返品手数料:服&ファッション小物、シューズ&バッグカテゴリーで無料。
となります。
また、はじめてFBAを利用する出品者に限り、
FBAパートナーキャリアサービスを通して納品した場合、
11,000円を上限に納品手数料が割引されます。
このFBA新商品特典プログラムの参加資格は、
- 在庫のパフォーマンス指標(IPI)スコアが350以上
- FBA在庫保管制限ポリシーに基づく在庫保管制限を課されていないこと
となっています。
新FBA料金プランの改定に対する石山の見解
今回の大きな変化のあるFBA小型軽量プログラムの改定に対する基本的な方針は、
- 5月23日以降に1000円以下で販売しても利益の残る商品は継続して販売。
- 現在1001〜1400円で販売している商品はFBA小型に切り替えれるように工夫する。
- FBA小型に切り替えれない商品は5月22日までは現行の価格で販売し、
5月23日以降は数ヶ月ライバルの状況を確認しながら、
場合によっては撤退することも視野に入れる。
としています。
今回の変更は全員に共通する内容なので、不利・有利はないかと思います。
その中で、該当商品がなくなっていくということは考えにくいです。
ですが、1000円で販売していくと利益がほとんどなくなってしまうため、
価格を上げるというアクションをとってくるセラーはいると思います。
そこに合わせていって、利益が減ってしまったり、そこまで変わらなかったりすると思いますので、
数ヶ月様子を見て継続して販売するか、撤退するかを考えていく流れになると思います。
また、FBA特大型が新設されましたが、これまでFBAでは販売できなかった商品がいくつかありますので、
もしそういう商品を販売している、もしくは狙っているのであればチャンスかもしれません。
FBA新商品特典プログラムも登録しておいてリスクのあるものではないので、
もし登録していないのであれば登録しておくようにしましょう。
今回の料金改定は全てのセラーにとって痛いところのですが、
Amazonで販売していく上では避けて通れません。
さらに、今後もこのように料金改定は行われると思います。
その時のために、値上げされたら撤退しなければいけないという状況を脱していかなければなりません。
そのため、利益率の高い商品をリサーチし、
ライバルよりも1円でも高く売れるような販売力をつけ、
1円でもコストカットをするといった努力が必要になってきます。
まとめ(30秒で読みたい方はこちら)
- FBA配送手数料がほとんどのサイズで値上げされている。
- FBA小型軽量プログラムの配送料は一律198円になるが、販売価格上限が1000円となる。
- FBA大型には特大型サイズが新設された。
- FBA小型軽量プログラムの商品はFBA小型にサイズ変更するか撤退するかを検討すべき。
- FBA新商品特典プログラムは参加できる人は参加しておくべき。
- 今後も料金改定される可能性はあるので、
値上げされたら撤退しないといけないという状況にならないように、
日々リサーチ力や販売力をつけ、コストカットの努力をしていく。