最新コラム

(コラム)初回ロットでどこまで商品改良をするべきか?

石山 芳和

こんばんは。

ECIの柳生です。

 

今回は掲題の通り、OBC内でもよく質問が出る

「初回ロットでどこまで商品改良をするべきか?」について

触れていきたいと思います。

 

皆さんはどこまで改良すべきかを、どのように判断されていますか?

ガッツリ改良して販売をスタートさせたい完璧主義派もいれば、

ほぼ改良せずに魅せ方だけで闘うスピード感重視の方もいらっしゃるかと思います。

 

これについては、明確な答えがなく

自社の状況・市場環境に応じて判断していくことを推奨しています。

 

まず、自社の状況に関するもので言うと

1. 利益率

2. 経験値

3. キャッシュ

の3つが判断基準として挙げられます。

 

「利益率」に関しては、改良によって利益額が圧迫され

リターンが小さくなってしまっては本末転倒なので、

あくまでも「納得のいく利益額」が取れる範囲で改良を検討します。

 

その改良で競合を上回れない、あるいは同等のラインに立てない場合は

他の市場を探した方が良いかなと思います。

 

「経験値」ですが、ある程度OEMで成功体験を持っており、

“このジャンルで専門店化していく為に、まずはこの商品でポジションを取る”など

何か狙いがあれば、初回ロットから改良にアクセルを踏んでも良いかと思います。

 

一方で、OEMビジネスでまだそこまで経験を積んでいない方に関しては、

そもそも、そこまでガッツリ改良しないとポジションが取れないような市場はお勧めしません。

 

3つ目の「キャッシュ」に関しても、上記に近い見解です。

資金に余裕があれば改良に費やして、後で回収できれば良いかもしれませんが

余裕がない状況であれば、参入の難易度が低く

改良をそこまで必要としないイージーな市場を目指す方が無難かと思います。

 

ここまでが、自社に関するお話です。

市場環境に関しては、

シェアを奪いに行く競合を上回る為に必要な要素

がメインの判断基準になると思います。

 

例えば、レビューが1,000件以上で評価もそれなりの競合商品ばかりだと、

ある程度お客さんにとって分かりやすい改良が必要になります。

 

特に規模の大きい市場だと競合商品の数も多くなるので

比較検討される中で埋もれてしまい、シェアを奪いきれない

あるいはシェア獲得までに時間が掛かる可能性が高いです。

 

また、同様の見た目・仕様で低価格帯の商品が多数存在する市場についても

「他の商品より高い理由」を訴求する為にも、商品改良が有効な手段になります。

 

ということで、何でもかんでも商品改良をするのではなく、

状況に応じて進めていくのが良いかなと思います。

 

勿論、改良せずに魅せ方だけで闘っていこうというお話ではありません。

大きい市場程、競合が増えて商品改良がさらに有用になってきますし、

ほぼ改良をせずに魅せ方だけでポジションを取れたとしても、

確固たるポジションを築く為に顧客の声に耳を傾け

改良を進めていく必要があります。

 

1商品で年商3億円を築き上げた弊社コンサルタントは

“新たな競合が出てきてから”

“売上が落ちてきたら”

というタイミングで改良をするのではなく、

常に自社商品と向き合い、商品・カタログの改良を行っていました。

 

比較的新しいものが出てきやすい市場ですが、

ここ数年、大手メーカーも凌駕する売上を上げて続けています。

この話を聞いて自社商品・顧客と向き合い続けることが

ロングセラーに近づく一歩なのかなと思いました。

 

少し話がずれましたが、手元により大きなキャッシュを残したい場合は

規模が大きいけれど、参入ハードルが低い市場を見つけるのがベターです。

 

利益率を圧迫しない程度の改良でポジションを取ることができる上、

リターンも大きいからです。

販売開始後の商品改良により、市場価格より高く売れる可能性も出てきます。

 

そういった市場の見つけ方について

明後日8月26日(金)開催の

下記のセミナーでヒントをお伝えしております。

ABOUT ME
記事URLをコピーしました