第1回EC・D2C特化MA勉強会を終えて

正木 祐輔

株式会社ECIの正木です。

この記事では、2023年1月下旬に開催した、事業売却の勉強会の一部を公開します。

弊社のクライアント(株式会社アクシストラス・早乙女様)が2022年6月に売却完了を遂げた軌跡をご本人とM&A仲介会社(株式会社日本M&Aセンター 龍石泰樹様)の対談で振り返ります。この記事がお役に立てば幸いです。

実際に売却に弊社クライアントとの対談インタビュー (M&Aにおけるよくある質問)

<本文・敬称略>

―― M&Aによる会社譲渡を検討されたスケジュールとは?

かなりのスピード感で締結まで進める事が出来ました。
出会ったのは、2021年秋ですが、2022年GWに再度検討し始めてから1ヶ月半でクロージングまで行ったので、多分M&Aセンターさん史上でも最速に近いくらい早く締結できたのではないでしょうか。

―― 譲渡を検討された背景とは?

早乙女:OBCに入会したのが2020年1月。まだ自社のブランドも何もなかった頃、コロナちょっと前くらいにOBCに参加させていただきました。

そして日本M&Aセンターさんの努力あって、この度EXITを経験し現在は、タイに居住しております。

自分でも、第1子の誕生、次の0→1ビジネス構築が進んでいること。そして、社会情勢の変化の激しい世の中で、資金や人的リソースに不安もありました。

中でも最も大きな決断ポイントとなったのは『父の経営している工務店を支える事』でした。

―――日本M&Aセンター様にお任せした理由は?

早乙女:すでに直接お声がけいただいた先も何件かありましたし、実際に買い手や仲介さんと交渉をしたりもしていたのですが、日本M&Aセンターにお任せした理由は、1日平均2~3件と言われている圧倒的な成約実績と、膨大な買い手候補リストですね。2021年末のことでした。

もう1点、『士業』(編集部注:M&A実行のサポートをしてくれる弁護士や公認会計士)の方々のバックアップサポート体制が手厚かったのですよね。

そのような仲介会社さんってほぼほぼ無い印象を受けました。

日本M&Aセンター龍石:ありがとうございます。弊社では、コンサルタントが600名おり、月1万7000件くらいの企業のマッチングを行っています。早乙女さんがおっしゃっていたように、コーポレートアドバイザーという「法務、労務、税務」の専門家がチームを作って譲渡をサポートしており、その部分を魅力に感じてくださったのだと思います。

―――着手金及び成功報酬に抵抗はありませんでしたか?

買い手さんとの直接交渉をすれば、日本M&Aセンター様のような仲介に報酬を支払わなくて済むわけですが、その辺り早乙女さんは抵抗がなかったのでしょうか?

早乙女:今回私は、着手金と成功報酬をお支払いしたわけですが。着手金については、自身の会社にピリオドを打ち、今までの実績を正当に評価してもらうために多角的に会社を見てもらうという点では(日本M&Aセンター様のようなエキスパートが揃っている)コンサルティングが必要だと思いましたし、M&Aの条件交渉は買い手さんが優位になると聞いていたので、そういう部分で『保険』になるのかなと思いました。

成功報酬についても、買い手さんからすると『売り手の落ち度』を1つでも多く見つけて、買収価格や契約内容を優位に持っていく傾向があると聞いていました。また、契約成立後、譲渡後のトラブルもあると聞いております。

ですので、契約にあたり自社の書類をまとめる際に、買い手さんに提出する前に日本M&Aセンターさんのエキスパートにチェックしてもらったことで、そのリスクを最小限にできた実感があったので心強かったです。

その結果トラブルも回避出来ました。

龍石:今ではM&Aも民主化してきてまして、規模問わず多くの企業様が成長戦略として買収を検討されています。買いたいという会社が非常に多いので、いわゆる『売手市場』と言われているのですが、だからといって交渉がスムーズに進むとか、どちらかがすごく有利になるという訳ではありません。そこで我々が第三者目線でアドバイスをさせて頂くことで、フラットに条件を詰めていく手助けが出来るのかなと考えます。

―――資料作成の手間(案件化の過程)はどうでしたか?

龍石:さまざまな資料を収集し『ピッチブック』のような企業概要書を作り案件化を進めていくのですが、その時の手間などはどうでしたか?

早乙女:『どのように会社が見られるか』『アピールしたいところ』『会社の抱えているリスク』などを日本M&Aセンター様が作ってくれたチームに真剣に考えていただいたので、問題なく進められました。

龍石:『どういう事業、どういう会社か』がちゃんと伝わらないまま交渉がスタートしてしまう事が多い中で、私たちがお客様の情報を取捨選択しまとめてしっかり伝えることでスムーズに進められるので、そういった部分を評価いただいたのだと思います。

―――譲受け候補企業一覧はどうでしたか?

日本M&Aセンター龍石:しっかり企業価値報告書、企業概要書ができたら、私どものコンサルタント600名に周知します。コンサルタントの人力に加え、AIでのマッチングも加味して『譲受け候補先一覧』を作成しリストとしてお渡しします。このリスト一覧を見ていかがでしたか?

早乙女:実際にいただいたリストは、200〜300社ほどのリストでした。そのリストには、自分がびっくりするほどの大企業だったり、ECのセラーさんでも非常に上位の会社さんもあったりして、素直に嬉しかったです。

―――交渉中はどうでしたか?

日本M&Aセンター龍石:お相手とマッチングができてからの交渉はどうでしたか?

早乙女:一般的なM&Aだと半年とか1年かかると思いますが、日本M&Aセンターさんとやらせていただくと、異例のスピードだったのではと思うくらい、とんとん拍子で決まりました。譲渡先の会社さんも上場企業なのですが、そうとは思えないくらい担当の役員の方のレスポンスも非常に早かったです。締結まであっという間で、安心感がありました。

日本M&Aセンター龍石:早乙女さんは、直接交渉ということで3月から他の買い手さんとも直接やりとりされていましたね。そこでは『そんなの持っていない』というような資料の提出も求められ、大変な想いをされていたのにも関わらず、5月のGWに差し掛かるタイミングで『提示額の半値くらいまで減額』されてしまったとのことでした。

そんな状況と並行して私とやりとりすることとなり、早乙女さんはとてもお疲れだったんじゃないかと記憶しています。

―――これからM&Aを検討される方に一言ありますか?

早乙女:M&Aによる譲渡自体は会社としては1回限りだと思うので、事業売却を視野に入れるのであれば、早い段階で経営者は『成立させるべく形にする』必要があると思います。

買い手から聞かれるポイントはどの案件も似ているので、早い段階から売却を意識した正しいベクトルで経営していくのが大事だと考えています。

日本M&Aセンター龍石:改めて早乙女さん、今回は誠にありがとうございました。

 

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