1. TOP
  2. 第4ステージ(自社EC/通販ビジネス)
  3. 通販ビジネスで覚えておくべき基本採算構造と主なKPI指標をまとめてみた

通販ビジネスで覚えておくべき基本採算構造と主なKPI指標をまとめてみた

第4ステージ(自社EC/通販ビジネス)
この記事は約 9 分で読めます。

こんにちは、石山です。

この記事では「年商10億円の通販ビジネスを目指す」際に、

覚えておきたいKPIの指標についてお送りします。

前に下記の記事で、

「目標CPOと目標MRを設定しておくことが

失敗を避けるマーケティング手法だよ」と言う話をしました。


この記事では、じゃあ通販ビジネスの基本的な採算構造って何なの?

に答えていきます。

また、通販ビジネスで使われる指標についてもお伝えしていきます。

「失敗を避けるだけ」と言う点では覚えるべき用語は少ないですが、

自社ECを勉強する上で、全体的な指標用語は覚えておいて損はないです。

ちなみに「年商10億円」という数字はあくまで目安ですので、

ご自身の投資プランに当てはめてもらえたらと思います。

主要指標一覧と各用語の意味をマスターしよう

ちなみに、あなたが通販ビジネスを行う上で、

目指すゴールはありますか?


ゴールがないなら、正しい目標設定の作法もまた

別の記事で書いていきます。


ここではゴールがあるとして、それを達成するための指標をまとめて

「KPI(Key Performance Indicater)」

と言います。

硬い言葉で言うと「主要業績評価指標」ですね。

では、通販ビジネスで注目すべき指標をまず全てまとめていきますね。

通販事業でよく使われる指標

CPO (Cost Per Order) =初回売上 ÷ 投入媒体費 
新規顧客の注文を1件獲得するまでにどれだけの媒体費をかけたか。初回で有料の商品を販売する際はこの指標を用いる。重要指標なので後述。
CPR(Cost Per Response) =投入媒体費 ÷ 獲得サンプル請求者数
新規顧客の獲得が本品からでなくサンプル請求であるツーステップ販売の場合の、サンプル請求者1人あたりの獲得費用
MR(Media Ration) =初回受注単価 ÷ CPO
投入媒体費に対する直接(初回)売上の比を示す。媒体投資効率の一側面を示す
ROAS(Return On Ad Spend) =初年度年客単価 ÷ CPO
投入媒体費に対して初年度どれだけ売上が得られるか、その比を示す。年間MRとも言う。
(F2)リピート率 =2回目購入者数 ÷ 初回購入者
商品購入者の次回購入率。多くの場合、初回購入者の2回目購入率のことを指す。後者に特定する場合はF2転換率とも言う。
回収期間 CPOと月次累積客単価・利益から算出
顧客あたりの累積利益がCPOを上回るまでの期間。短いほど望ましい。
回転数・稼働率 =期間累積客単価 ÷ 受注単価
累積または年間の受注回数で、RFMの購買頻度、Frequency。顧客のセグメント化(クラスター化)や事業の収益性を評価する際に使われる。
LTV =累積顧客単価

顧客があなたの商品やサービスに支払った金額の累計。年間で区切ったり、セグメント別に区切ったりして利用する重要な指標。後述。

通販事業はどうやって利益を出すのか

通販は、いたってシンプル!

私たちのクライアントさんの中には、

かなり難しいと感じる人が多いみたいですが、

通販は基本的に初回購入の顧客獲得に投資して、クロス&リピート販売の

利益で回収していく商売です。

なので、新規顧客への初回販売では利益が出るどころか、

ほとんどの場合で初回売上では新規獲得費用を上回らずマイナスです。

例えば、新規顧客を10,000円で取っても、売上が1,500円みたいな。

そんな具合なのがリアルです。

この「損」を、獲得したお客さんからの信頼を集めながら、

クロス&リピートをさせて売上・利益で回収するという仕組みです。

新規顧客の初回購入を獲得する投資が「CPO」

初回購入意向の顧客からの累積売上が「LTV」

というわけですね。

顧客あたり累計売上利益の「LTV」と継続率が大事

大事なのは、Eマガに来てくださってる方ならわかると思いますが、

「LTV(累積客単価)」そして「継続率」が大事です。

CPOと同じくらい大事という意見がほとんどですが、

私たちはLTVが一番大事という主張です。

LTVは、言い換えると「顧客がどの程度の売上・利益を生むか」を

示す指標で、その指標がなければ、目標とするCPOやMRが

定まってこないからです。

LTV(累積客単価)と継続率を上げることで見える世界が変わる

今、私たちが推奨しているのは、

入ってきた新規顧客の「LTVを如何に高めるか」です。

最初の段階の通販ビジネスでは、新規顧客を500件獲得して、

「どれくらいリピートしてくれるのか」

「どれくらいクロスを買ってくれるのか」を

テストをしたりします。

そうして、LTVが大体推測できるようになるわけですね。

CPOを下げるより、LTV / 継続率向上に努める

通販ビジネスで陥ってしまいがちなのは、ECモールでの風習です。

「よし、獲得単価を下げる広告を探せ!!Acosを落とせ!!」

となってしまいがちなのです。


ですが、それは年商1桁億円止まりの通販事業者。


売上・利益を高めていくには「マス広告(インフォマーシャルなど)」への

進出が出来た方が良いに越したことはありません。

ネットだけでは、リーチできるお客さんの数には限界があるんですよね。

CPOに執着する落とし穴

ですが、獲得単価を落とすことをとにかく考えすぎると、

  • 顧客獲得を狭い範囲でしか出来ない
  • CPO5000円の媒体ばかりで獲得し過ぎて飽和
  • 結果的に事業の「生息水域」が徐々に目減りしていく
  • 利益額も事業規模も減少していく方向へ

という、ジリ貧経営になってしまうのです。

LTVを優先させるメリット

  • 許容できるCPOの範囲が広がる
  • 回収スピードが早くなる
  • ネット広告やアフィリエイトだけでなく、インフォマーシャルやラジオ、折り込みチラシなど多彩は広告にリーチできる
  • つまり獲得単価が上がりがちなマス広告が使える
  • 積極的な広告投資が出来て、規模拡大が出来る


こんな形で、LTVを優先させれば利益回収が早くなるので、

その利益を使って、より広範な広告を打つ事が出来て、

それが大量の新規顧客獲得に繋がっていくわけですね。

大規模なスケールを計画する「CPO」

正直、年商1億円、2億円程度では、

CPOはさほどインパクトが高い指標ではありません。

それ以上に、どれだけのリピートやクロスをして、

客単価を高められるかが大事だからです。


CPOが活躍するタイミングとしては、

「ある程度のLTVを予測できた」

「どれくらいのCPOで獲得できれば良いか」

を算出した上で、

「じゃあどれくらいのMRまでは広告媒体として許容できるね」

と理解するための仲介役なのです。

ちょっと付いてこれなくなりましたかね。

具体例を示します。

テストマーケティングから目標MR算出までの意思決定例


例えば、こんな感じのスペックで通販を行ってる経営者がいたとします。

  • 新規獲得はお試し1,980円、2回目は4,980円の商品
  • 継続率が75%(表の中で「残存率=獲得人数×継続率」)
  • 販売し始めて6ヶ月
  • クロスセルなしでヘッド商品単品

このようにテスト結果が出たとします。

まずテストした後の結果を表にまとめてみます。


そして、次にLTVを計算します。

赤●で囲った数字を足して、250人の獲得人数が6回目で25%残っていて、

「6回継続した25%のお客さんの売上:¥315,141」

と、見る事が出来て、1,2,3,4,5回目をそれぞれ足し合わせます。

それを最初の獲得した250で割る事で6ヶ月の1人あたりのLTVを算出できます。

(495,000+996,000+747,000+560,250+420,168+315,141) ÷ 250

となり、平均LTV = ¥ 14,134 / 1人


これで、半年間ではあるもののLTVが出てきました。

目標CPOと目標MR、広告費を決める


上記の表では、広告費200万円で、250人のお客さんを獲得してるので、

CPO = 2,000,000 ÷ 250 =8000円 / 人

で取れています。

つまり、この媒体でのMRは、

MR = 1980 ÷ 8000 = 0.25

となります。

このCPOとMR、LTVで推移した場合、単月は3ヶ月目に利益が出て、

累計利益で見ると5ヶ月後に広告費部分は回収出来ます。

こんな形で数字を作ってみると、ご自身の事業でも

「まず継続率」
「半年間のLTV」
「CPOを仮決めして当てはめる」
「●ヶ月で回収できるのか」

この一連の流れをやってみて、広告費用とCPO、MRを見込みましょう。

「どの数字になれば」を考えてみてください。

リテンション(顧客維持)を高める施策から着手する

今のあなたが、販売を始めてテスト段階だと仮定すると、

LTVを高めるにはリテンション(顧客維持)を高める施策を行います。

具体的なリテンション施策については別の記事に譲りますが、

リテンションの前提として理解しないといけないのは、

当然、顧客の各タイミングでの感情です。

  • 前提として顧客の立ち位置を理解する
  • 顧客のタイミングごとの期待値グラフをイメージする
  • 顧客に安心感、親近感、信頼感を与える
  • 商品力を洗練させる(ブームを作れたら尚良い)
  • 商品だけでなくサービスに満足してもらう

という形で、商品力でも差をつけるのはもちろんのこと

「顧客が自社に何を期待して買ってくれたのか」

「実際買ってみて、何が期待外れだったのか」

という、顧客の立ち位置をコミュニケーションの中から理解することで、

引き上げ率、継続率を常に向上させ続ける事が大事になります。

F2(2回目)、F3(3回目)での購入継続/定期転換率で見極める

初回に購入した顧客は何も手を打たないと、

自然のリピートやクロスはほとんどないと思った方が良いでしょう。


2回目、3回目での購入継続されない理由はいくつかあります。

その理由は、初回購入後や注文から2回目、3回目の購入継続/定期転換率から

見極める事ができます。

 

(参考)商品力で差別化を図る

クレンジングの概念を覆したランクアップ

今回は、各指標の紹介と、LTVを重視する話に終始しましたが、

もちろん商品が一番大事です。

最初に買ってもらうのは、衝動買いでもOKですが、

それを継続して使ってもらうハードルは高いです。

逆に言えば、ここをクリアしたら凄まじい安定感が得られます。



そのために一番大切なのは、

まず「ここでしか買えない」「なくてはならない」と思われるように

貴重だと思われるような商品にする事が大事です。


ここが弱いと、後から何をしても無駄になってしまうからです。


その点、美健分野のマナラ化粧品で有名なランクアップは、

全くの0から100億以上まで売上を伸ばした通販事業です。


その主な功績は「ホットクレンジング」というカテゴリーの

先駆者になったという事です。


このように大きなカテゴリーの中で顧客が

「知らず知らず続けてしまう」商材を開発出来れば、当然強いです。


逆に、このポジショニングをご自身でリサーチできなければ、

「通販で買う必要はないよね。あっちの方がコスパ良いよね。」

という状態になってしまい、他に埋もれてしまいますからね。

まとめ

各指標の中で優先順位が高いのは

  1. LTV、継続率
  2. CPO、MR
  3. その他

という、得た顧客に対するマーケティング数字だと言う事が

お分りいただけたかと思います。

先に手を動かして採算構造を知って、その上でCPOやMRを意識して

健全な通販事業になる確率を上げていきましょう。


Eマガでは、年商10億円行くまでの方法を極めて現実的にお伝えしてますが、

年商10億円を越えるためには、先行投資が重要になります。


広告費を倍、倍とかけていく必要がありますからね。


だからこそ、まずは投じた費用に対する売上(ROAS)を見込める状態にする。


基礎体力となる利益基盤を作っていきましょう。

合わせて読みたい

\ SNSでシェアしよう! /

ECディレクターズマガジン(Eマガ!)の注目記事を受け取ろう

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

ECディレクターズマガジン(Eマガ!)の人気記事をお届けします。

  • 気に入ったらブックマーク! このエントリーをはてなブックマークに追加
  • フォローしよう!

石山芳和紹介 石山芳和一覧

石山 芳和

石山 芳和

1982年生まれ 福島県出身
株式会社グッドバイラル代表取締役
Amazon販売促進コンサルタント

現在はオリジナルブランド商品の販売を中心として会社員時代の10倍以上を安定して稼いでいる。その他にもセミナー講師やコンサルティングなどを行い500人以上の方々に独自のノウハウをお伝えしている。

直接指導してきたクライアントの中には月収300万を超える方もおり、月収30万円以上であれば多数輩出。

現在は独自のツールやプラットフォームの開発をビジネスパートナーと進めており「自分に関わる全ての人を幸福にする」というビジョンに向けて日々邁進中。

公式メールマガジンへのご登録はこちら